カテゴリー「俳句」の37件の記事

2013年12月22日 (日)

№2188 俳句今年のベスト5

 『桟雲の会』の課題で、今年のベスト5の俳句を選んで来るようにとの宿題が出た。さて、今年会報に載ったYamahiko先生が選んだ私の俳句を抜き出してみよう。昨年は、年間100句くらい俳句を作っているが、抜き出してみると、41句が会報に載っていた。

 そのなかから、これはという句を選んだ。今日はその句を紹介し、先生がどのようなコメントを付けてくれたのかを紹介してみたい。今年の3月発行の第13号に、以下の句が載っている。

蒼穹に梯子を反らし出初式

 初めてのことだが、この句はその月の特選に選ばれている。句評で、『「反らし」の語が効果的。ポイントを一つに絞り、象徴的に表現したのがいい。余分な語がなくていい』とコメントしている。ただ、私はテレビで出初式を見て作った句だ。先生からは、「実際に見たら、もっと良かったのに」とコメントされた。

大寒や自家の沢庵配りゆく

 この句は自家製の沢庵がうまく出来たので、近所の知り合いに賞味して貰った時に作った思い出の句だ。Yamahiko先生からは、『素材が面白い。これでいい』との評をいただいた。また、高校の同窓俳句会でも選者のSenshuさんから『一年中で一番寒い時季で、今年の関東は例年に比べ寒いようである。震えるように寒い時だが、掲句は自家製の沢庵を隣近所や友人に配ったという。大寒という季語の取合せの句で、感じが出ている』と評され、特選をいただいた思い出の句でもある。ただ、『配りゆく』ではないもっと別の表現がなかったのか、若干の悔いは残る句だ。

黄水仙朝の食卓飾りけり

 この句にはYamahiko先生から、簡潔に『「飾り」が適切』という評をいただいた。この句にもSenshuさんから『掲句は庭に咲いた黄水仙を切り花にして朝餉の食卓を賑わし、香りが感じられる句である』との評をいただいた。まことに、わが心境を評したコメントだったとしみじみ思った。

如雨露もて庭に水撒き梅雨明くる

 この句には『視点がいい』との評であった。私は「如雨露」と「梅雨明くる」の対象が面白く、会心の出来だと思ったのだが、特選句というわけにはいかなかったのが残念。「如雨露」という素材を見つけたのが良かったのではないかな。

樹の洞に赤啄木鳥啼くや沼の夏

 この句は、那須滞在中に沼っ原湿原で見た光景だった。私は、那須滞在中に沢山の俳句を作っている。那須は、それだけ俳句を作る素材が豊富な事も確かだ。俳句の作句に悩んでいる時には、那須の自然を思い出している。

 【今年のベスト5】として、以上の5句を提出した。まあ、自分では若干上手くなったかなと思うこともあるが、それでもまだまだだね。「俳句は下手だね」と年賀状をいただいた元同僚のSさんはどう評価するだろうか。

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2013年12月21日 (土)

№2187 桟雲の会忘年会

 俳句同好『桟雲の会』の定例会兼忘年会があった。この会は結成して2年になるが、未だもって飲み会をやったことはなかった。今年最後の会だし忘年会をやろうよ、と提案したのも例によって私だ。

 この会は、普段は埼玉県民活動総合センターのセミナールームで行われている。皆さん車で参加する方が多く、帰りに一杯というわけにはいかないのだ。忘年会となると、会場をどこにするのかが問題になる。幸い、Yamahiko先生の自宅一階が空いているという。そこに食料や飲料を持ち込みでやろうということになった。

 とはいっても、俳句の会だ。第一部は定例会をやった。午後1時に始まった句会は、時間の制約がないだけに延々と続いた。普段は5時前には終わるのだが、この日は句会終了が5時半になった。

 それにしても名人とはすごいもので、私の下手な俳句でも、先生の手が入ると見違えるようになる。持ち寄る句は兼題一句に普通句五句だ。さらに、会が始まると即興で席題一句を作成する。各々の七句が選句となる。例のごとく、この日の私の俳句と、添削句を紹介したい。

(原句)熊手持ち山と積み上げ夕焚火

(添削句)熊手掻き落葉を集め夕焚火

 私は季重ねになると思い、「山と積み上げ」と苦心したのだが、これでは意味が分からないという。添削句で「落葉」と「夕焚火」が季重ねになるが、「夕焚火」の言葉が強いので、これでもOKだという。添削句の方がずっとすっきりしている。さらにもう一句。

(原句)水道栓閉めて備ひし冬に入る

(添削句)山荘の水道栓閉め冬に入る

 参加者から「私の原句では、なぜ水道栓を閉めなければならないのかわからない」という声が上がった。那須の家の話だと話して納得してもらったのだが、原句からはそのニュアンスが出てこないのだ。これも、添削の手が入ってすっきりした。

 会員から70句以上の堤句があるが、その半分くらいに先生のコメントが入る。コメントの句に対して作者と先生のやり取りがあるので、4時間以上の句会でも、時間が足りないくらいなのだ。本当に、句会が終わるとぐったりする。

Dsc00164 Dsc00163  さて、今日は忘年会だ。資料を全部片付け、テーブルの上には回転寿司屋さんから取り寄せた寿司の大皿、さらにはおつまみセットが並ぶ。私が買いだしてきたビール、乾きモノも開けられ、テーブルいっぱいになった。先生の乾杯の音頭で忘年会が始まった。

 どうしても、話題は俳句の話である。先生は【写生俳句】を唱えている『山火』の同人である。情緒的な言葉の使い方は徹底排除だ。「嬉しい」とか「悲しい」、「寂しい」などという言葉は別に置き換えるような指導が入る。例えばこの日の会員句に「鍋の葱をひとりじめ」という句があった。この「ひとりじめ」という使い方がいけないという。

Dsc00166  俳句談に熱が入ってきた。その都度お酒が進んでいく。ビールで乾杯したのだが、先生が自分の倉庫から頂き物という日本酒を出してきた。わが高校の先輩Senshuさんは、日本酒に目がない。どんどん冷酒が進んだ。結局、なんだかんだで二升も空けただろうか。それにしても、写真にある【越生梅林 純米吟醸原酒】は美味しかった。

 また私に対して、この会で長老の一人Asumiさんが「事務局がしっかりしているので、この会は続いているのだ」とお褒めの言葉をいただいた。会員のTaeさんも、「会報がしっかりしているので、この会に出る張り合いがある」と絶賛だった。Yamahiko先生までが、「私はいろいろな俳句会を主宰してその会ごとの会報を出しているが、この会の会報が最高。編集のセンスがあるヨ」と果報な言葉をいただいた。私は単純な人間なので、褒められるとすぐにも天に昇ってしまう。今後も続けよう。

 午後1時に始まった会だったが、9時近くになったので、もうお開きにしようよ。この日は、心地良い酔いだったね。

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2013年11月13日 (水)

№2149 忍野八海へ

ブログ訪問ありがとう!

 さて、前号の続きの記事になる。

2013_1111_083903pb110024 河口湖の泊まった宿は、湖のほぼ真ん前であった。晴れていると、富士山が大きく見えるのだろうが、朝起きてみたら生憎の曇りであった。ただ、河口湖畔の楓は真っ赤に紅葉している。紅葉を見ただけでも、得をした気分になった。

 それにしても、俳句会員の保養所の食事は、朝から豪勢だった。テーブルいっぱいに食材が並ぶ。わたしは基本的に朝はパン食だが、ご飯を二杯もお代わりした。そして、宿の入口で参加者の記念写真である。一人は仕事とかで、朝の始発列車で帰京した。

2013_1111_085528pb110027 この日の目的地は、忍野八海だ。わたしは初めて訪れる場所だ。乗り継いで約1時間くらいかかった。せっかく富士の裾野に来たのだがら、富士の雄姿をぜひ観たいと熱望したが、なかなか雲が取れてくれなかった。

2013_1111_102852pb110035 月曜日にもかかわらず、忍野八海の周辺はものすごい観光客だ。富士の周りはすべてそうなのだろうが、【世界遺産登録】を期に、ずいぶん観光客が増えているのだと思われる。さらに紅葉を愛でる観光客と相まって、これだけの人なのだろうか。

2013_1111_103457pb110037 忍野八海は、名前の通り富士山の伏流水が大量に湧きでていた。しかも、その水がものすごく綺麗なのだ。それぞれの湖には、鯉やニジマス、イワナなどの大群が生息していた。その魚は、丸々と太っているのだ。説明文を読むと、バナジウムの効果とか書かれている。

 昨日も猿橋のたもとで蕎麦を食べたが、この日もやはり売店で蕎麦を食べた。その蕎麦が、昨日よりズーット美味しかったというのは、食べた人ほとんどの意見だ。蕎麦粉も美味しかったのだろうが、何といっても水が良かったせいに違いない。わたしは、大盛りのトトロ蕎麦を食べたのだが、お腹一杯になった。

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 ここまできたら、ぜひ雲の切れ間の富士山を見たい。絶景ポイントが沢山あった。雲の切れ間を待って、近くの東屋で横になっていた。そのうち、雲が途切れ途切れになった。うむ、これは見られそうだぞ、と思う間もなく雲が切れ、富士山の全景が見えた。

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 富士山がよく撮れるポイントを探して、いろいろと移動した。忍野八海に【鏡池】という場所がある。そこに映る富士の姿がよい、というのでいろいろと撮ってみた。なかなか本体と池に映る姿の両方を撮るのは難しかったね。それでも、全景をみることが出来たので良しとするか。

 忍野八海からは、新宿まで高速バスで帰る予定だったのだが、ちょっとしたトラブルでそのバスを逃してしまった。大月までタクシーに乗り、そこから電車で帰ってきた。参加の皆様、本当にご苦労様でした。俳句は上手く出来なかったが、本当にのんびりした旅を味わうことが出来ました。

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2013年11月12日 (火)

№2148 河口湖一泊吟行旅行

 高校の同窓俳句会【東雄句会】の一泊吟行旅行で、河口湖に行ってきた。【東雄句会】は、今月で結社25年になるという。わたしは、参加してまだ2年ほどと一番の新参者だ。今回の吟行参加者は9名だった。80歳近い方も3名ほど参加していたが、本当に皆さん元気な大先輩がただ。

 朝、新宿駅のホームに集合し、そのまま、山梨県の猿橋に向かった。猿橋で昼食兼俳句作りとなった。天気予報ではあやふやなことをいっていたが、一緒のKouhoさんが「わたしは絶対の晴れ男だ。どこに行っても降られたことがない」と豪語するほど、今回の旅は傘がいらなかった。

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2013_1110_124924pb100010 最初の目的地【名勝猿橋】は、私は初めてだ。岩国の錦帯橋、祖谷(いや)のかずら橋とともに日本三大奇橋といわれるらしい。昔の甲州街道の要衝に架かるその橋は、軍事的・戦略的にも重要で、しばしこの橋をめぐっての戦闘が起こったらしい。

 景色も絶佳で、有名な詩人、文学者がしばしば訪ねては詩を詠ったという。俳句を作るにもまずは食事、と橋のたもとにある蕎麦屋に立ち寄った。そばを食べ終わったら解散だ。再度の集合は、1時間半後の猿橋駅だ。それまで散策し、俳句を作ることになった。

2013_1110_121222pb100007 橋から川の水辺までは、40メートルくらいの急峻を下る必要がある。降りてみて驚いたのだが、流れる桂川の水のきれいなことと、切り立った一枚岩の崖の見事なことだった。川には沢山の鯉が泳いでいたし、切り立った崖の隙間からはモミジの紅葉が見てとれた。句題はあちこちにある。

 左手に俳句手帳、右手に電子手帳を携えて、句作に耽る。このところ吟行が続いていて、句想は出てくる。思いつくままに手帳に書きなぐった。まあ、句は出来たとはいっても、それが上手か下手かは、また別の話である。同行のZabonさんなど、「いくらやっても五七五にならないわ」と嘆いていた。

 容赦なく集合時間が迫る。電車に乗った時にはわたしは11句ほど作ったが、彼女は一句も出来ていなかったようだ。そのまま、今晩の宿泊地河口湖に着いた。一息つく間もなく、句会が始まった。宿泊所の会議室を借りての句会だ。

2013_1110_162013pb100016 午後4時に始まった句会は、6時までの2時間もかかった。俳句が出来ないと嘆いていたZabonさんも、さすがに課題句5句を揃えていた。それぞれ作った句を短冊に書き写し、バラバラにして選句作業に入った。皆さん手慣れたもので、選句をしてみると、苦労して俳句を作っていた方が高い評価を受けていた。

 それに比して、いつものことだが、私が作った俳句はあまり評価してもらえなかった。反対に、字句の使い方への疑問が出されていた。せっかくない知恵を絞りだして使った言葉が、「この使い方は変じゃないの」などと言われた。なかなか難しいものだ、と強く感じた。

 2時間の句会を終え、ようやく夕食にありつけた。この日の宿は、会員の一人の方の保養所だった。夕食はとっても美味しかったし、お風呂は温泉が湧いていた。食後、この日の冷や汗を流してすっきりした。

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2013年10月20日 (日)

№2125 二日続けての『吟行』

 さて、越生での一泊吟行を終えて、Yamahiko先生とSenshu講師の三人で宿を後にした。向かうはこの日の吟行先、伊奈公園である。『桟雲の会』は結成後、2年近くになる。いつもは埼玉県民活動総合センターの教室での句会であるが、この日始めて吟行をしようということになった。

2013_1018_095707pa180012 ちなみに、吟行とは「作句・作歌などのために、同好者が野外や名所旧跡に出かけていくこと」(広辞苑)である。初めてのことだが、野外に出て同じ景色を見ながら俳句を作る。午前10時に、この日の吟行参加者9人が集まった。

 Yamahiko先生から、この日の吟行の要領の説明があった。はっきり言って、私もへとへとだったが、昨晩から一緒だった80歳になるSenshuさんはフラフラしていた。昨晩は、あまり良く眠れなかったらしい。それに、この日の朝5時からの句会である。

 幸い、天気は良かった。この日は綾瀬川のウォーキングロードを散策しながら、俳句を少なくとも5句作り、午後からその俳句で句会をしようという試みである。私には何度か経験はあるが、初めての吟行という方もいた。

 公園の駐車場にはメタセコイアの大木があり、はり槐(えんじゅ)の木には豆状の実がなり、湿地にはコスモスが咲いていた。句題には事欠かない。早速、作句に取り掛かる仲間もいたが、目的はまだまだ先である。

2013_1018_101555pa180013 綾瀬川に向かい、三々五々歩いていった。途中、伊奈学園の学校の垣根から強い匂いがした。一体なんだろうか。Yamahiko先生に聞くと「銀木犀だよ」という。これは良い句題になる。とにもかくにも、句題になる植物を探しながら歩く。これはというものを俳句ノートに書き留めていった。

 この日、私が書きとめた句題は以下の通りだ。『ネズミモチ』、『槐』、『初紅葉』、『メタセコイア』、『銀木犀』、『もっこく』、『泡立ち草』、『薄』、『穭田(ひつじだ)』、『狗尾草(ゑのころぐさ)』、『珊瑚樹の実』、『赤まんま』である。私も初めて知ったのだが、『穭田』とは田圃の稲を刈った後の切り株に出てくる草のことだそうだ。私には初めての言葉だったが、今朝の句会でSenshuさんがこの風景を詠んでいた。

2013_1018_105911pa180015 野原で植物を探していたら、先生が『おなもみ』を探し当てた。これが今月の兼題だったが、この植物を知っている人は誰もいなかった。実物を見て、「なんだ、この植物のことを言うのか」と納得した。

 そういえば、私も2~3日前に散歩道で、靴下の上から足にちくちく刺さるので、何だろうかと見た。今から考えてみると、おなもみだった。

 句材を求めて、2時間も散策しただろうか。仲間には、1句も出来ないと嘆く人もいたが、私は昨日の特訓の成果があったのか、初案で9句が出来上がった。これで良いというわけではない。この句を推敲して、磨きあげる必要がある。

 お昼は、近くのコンビニでおにぎりとサンドウィッチを買った。昼食後、作句したものを短冊に書き写す。そこで磨きをかけることになった。結局は5句できない仲間もいたが、やむを得ないかもしれない。

 会場を移して、午後1時から5時まで句会をやった。前日に引き続き、私の作句を何点か紹介して、先生の添削を載せたい。まずは、仲間5人から推薦のあった句だ。

(自作)冠水に耐へて汀に葦の花

(添削)5人から推薦の声があったが、「耐へて」の言葉が強すぎる。この言葉で句が崩れている。

(自作)穭田に落ち穂啄ばむ雀かな

(添削)自分では会心作と思っただろうが、残念ながら俳句が禁じる【季重ね】だ。「穭田」と「落ち穂」が秋の季語になっている。次のように直したらどうか。

穭田に何か啄ばむ雀かな

(自作)靴下を指す痛みありをなもみ草

(添削)をなもみの靴下に刺(とげ)の抜けてあり

 本当に、先生の手が入ると、俳句が別物のように輝くのはいつものことだ。私がこの日提出した6句は、いつもに比べて点数が高かったのは嬉しいことだった。

 11月上旬には、さらに河口湖での一泊吟行がある。いやいやながら始めたのだが、ずいぶん俳句にのめり込んで来たものだと、自分ながら驚く。

【10月19日の歩行記録】7,084歩

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2013年10月19日 (土)

№2124 十三夜―お月見吟行

 今日19日は雲が厚くて月見には残念だけど、満月である。一昨日は十三夜で、お月見吟行に行ってきた。

 『桟雲の会』のYamahiko先生に誘われ、ついうっかりOKと返事して行くことにした。けど、よく考えてみると、私のような俳句初心者が大家の集まる吟行に加わっていいものかどうか、若干の不安があった。先生は、「いや、私とSenshuさんとあなたの三人だから、気にすることないよ」と言っていた。

2013_1018_081514pa180011 それならと、一泊で出かけた。宿泊地は、越生町のの『ニューサンピアおごせ』という立派な建物だった。近くに住む先生を拾って一緒に出かけたのだが、車で一時間ほどのところにあった。あまりにも早く着き過ぎるというので、どこかで俳句を作っていくことになった。

 標識を見ていたら、【黒山三滝】という看板が見つかった。名前は聞いていたが、初めて行く。駐車場に車を停め、20分程ブラブラ歩いた。途中、イワナを食べさせる店とか、鉱泉旅館などがあった。

 沢は水量は多かったものの、水は台風の影響もなく澄んでいた。どうやら、この近辺はオッペ川の上流で、台風当日は濁っていたようだが、間もなく澄んだという。沢筋は湿気も多く、シダ類の宝庫のようだ。シダの葉が、しっとり濡れているのが印象深かった。

2013_1017_141319pa170003
2013_1017_144035pa170009 やがて、天狗滝を通り、雄滝、女滝に着いた。この近辺で俳句の構想を練ろうということになった。素材は、この滝や自生している植物、さらにはこの滝の脇にある不動明王である。私は俳句ノートを片手に、電子手帳を持って、一生懸命頭をひねった。まあ、ここでは完成させる必要はない。構想だけにとどめた。

 それにしても、Ymahiko先生の植物に対する博識ぶりには驚いた。大きな花だけではなく、野に生えている雑草にまで知識が豊富だった。お話を伺いながら、知識を増やしていったが、よほどノートに書きとめておかないと、すぐに忘れてしまう。

 少し早いような気もしたが、宿に向かった。午後4時ころに到着し、早速お風呂に入った。どうやら、この宿は温泉ではなく、沸かし湯のようだ。風呂から上がったころ、後発のSenshuさんが到着した。越生の梅林等を巡りながら、俳句の構想を練ってきたとのことだ。

 夕食が済んで、矢張り俳句ノートを持って外に出た。十三夜を愛でながら作句をするのだという。課題はそれぞれの方が10句作り、翌朝5時に起きて句会をやろうとのことだった。私には10句などとても重荷だと思いながらも、ウンウン頭をひねった。

 この晩は、雲隠れに十三夜の月が見えた。雲に隠れたり、顔を出したりするのにも興趣があった。他の二人の方も、俳句を絞り出しているようだった。ただ、寒かったので、早々に部屋に帰り、酒盛り交歓会をした。話題は変なことになり、「自分のお墓をどうしようか」と夜中の12時近くまで、真剣に話してしまった。翌日は、朝5時に起きて句会だ。とにもかくにも10句を用意して寝た。

 私の作った句10句と、Yamahiko先生の添削句をここで紹介しよう。

(自句)激流の落つる雄滝や水澄みて

(添削)たぎりつつ落つる雄滝の水澄めり

(自句)岩肌に張り付く紅葉滝に濡れ

(添削)滝濡れの岩に張り付く紅葉かな

(自作)静夜や雲間に浮かぶ十三夜

(添削)貝空の雲間にのぞき後の月

(自作)空澄みて台風一過富士高し

(添削)遠富士や夕空の澄み台風過

 といったわけで、一泊吟行も無事終了した。

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2013年9月21日 (土)

№2096 『桟雲の会』定例会

 俳句の会『桟雲の会』の定例会が埼玉県民活動総合センターであり、参加してきた。この会は発足して、早いものでもう2年になる。講師、サブ講師を含め10人で毎月定例会として行っている。粛々とした中で緊張感を持った会を、私は楽しみにしている。

 午後1時に始まる会は、ほぼ午後5時までびっしり詰まっている。会の初めには、【席題】といって参加者が同じ題材を使って、30分間で一句をひねり出す。この日の席題は、曼珠沙華だった。今ではどこでも咲いているので、すぐにその花の様子が思い浮かぶ。

 そして、毎月の宿題が自由句5句+兼題句1句提出だ。今月の兼題のテーマは、【葛の花】だった。私は、この俳句会に出席するようになって、ずいぶん植物の名前を覚えた。ほとんど関心がなかった山野草を、違った眼で見るようになった。

 それにしても、俳句は五七五の17文字で構成されるだけに、一語一語が大事だ。てにおはの使い方によっては、俳句が引き締まるのを何度も経験している。例えば、この日の仲間の俳句に、Yamahiko先生から以下のように手が入った。

(原句)山門の背丈揃ひて曼珠沙華

(添削)山門に背丈の揃ひ曼珠沙華

 私には添削句がズーット引き締まって見えるのだが、どうだろうか。

 なかなか講師のYamahiko先生は厳し。一語たりとも容赦はしないのがいい。彼は沢山の俳句教室を持っているようだが、それぞれの教室がこのように引き締まっているのだろうか。しかも、一々のコメントが当を得ているように思う。凄く勉強になる。

 この日いわれたのは、「月並句はいかん。芭蕉も正岡子規も、月並句は嫌った。下卑た俗な言葉を使うことだ。ただし、粋・意気・滑稽・面白さはいい」といっていた。この日、月並句と批判されたのは以下の通りだ。

(原句)日暮の声をつまみに一人酒

 「声をつまみ」が月並みだというのだ。私は良い句だと思い、選句したのだがダメだった。なかなか俳句は難しい。今月私が提出した句にも、容赦のない添削が入った。

(原句)トタン屋根敲く団栗目覚め聞く

 素材が平凡だという。そして以下のように添削された。

(添削)トタン屋根落つる団栗目覚め聞く

 さらに、この日の席題にも手が入った。

(原句)寂しきは曼珠沙華咲く華やかさ

 「さびしき」と「華やかさ」の両方を言っちゃだめだ。せいぜいが以下のようなものか。

(添削)寂しきは曼珠沙華咲く川辺かな

 それにしても、「咲く」も気に入らない。何か別の言葉を考えてくるように、とのアドヴァイスだった。

 何度も言っているかもしれないが、私は『桟雲の会』の会の事務局を引き受けている。会報を発行しているのだ。この会が終わると、自宅に帰り、すぐに次の号の編纂に取り掛かる。次は第20号で、その初稿が出来上がった。先生に送り、眼を通していただく。

2013_0921_094400p9210009 次回の兼題は【おなもみ】だという。聞いたこともない植物だね。

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2013年7月21日 (日)

№2033 言葉の魔術

 俳句同好『桟雲の会』の定例会があった。出席するたびに感心させられるのは、【言葉は不思議なものだ】ということだ。私の作っていく俳句も、先生のちょっとした手が入ると、俄然光ってしまう。

 宿題は、俳句5句と兼題1句の計6句を持ち寄る。さらに、会が始まると同時に、その日の課題作である席題1句を作る。それを持ち寄り清記して会員に回す。会員の作った俳句のうち、自分の気にいった俳句5句、兼題1句、席題1句を選句する。

 その選句が披講され、それにYamahiko先生の講評がなされていく。さて、今月の私の俳句はどのような評価をいただくだろうか、胸がドキドキする瞬間である。今月は、私の2句に修正が加わったので紹介したい。

枯木穴赤啄木鳥(あかげら)啼きて沼の夏

 先日、那須の沼っ原で見た光景である。このブログでも紹介したが、赤啄木鳥の子どもが、しきりに親鳥を探して啼いていた。それを詠ったものである。以下、次のような修正が入った。

木の洞に赤啄木鳥の啼き沼の夏

 枯木は冬の季語だという。従って、私の作った俳句は季重ねの禁句だ。「木の幹」という言い方もあるだろうが、矢張りこの句は「木の洞」がいいかもしれないね、というコメントだった。ちょっと手が入ると、断然光って見えるのが不思議だ。さらにもう一句。

庭土に如雨露で水撒き梅雨明けぬ

 これも、庭を眺めて、女房が庭木に水撒きしていたのを見て作った。最初、「ホースで水撒き」としたのだが味気ない。如雨露の方が俳句的で良い、と直した。この句に対しても、以下の添削が入った。

如雨露もて庭に水撒き梅雨明けり

 「明けぬ」は連体止めでよくない。この場合は「明けり」だろう。「庭土」も光景が見えないという。そして、添削句が下の句だ。添削されてみると、圧倒的にその方がいいね。

 仲間の句で、手が入るとこんなに良くなるという見本に感心した句がある。その句もちょっと紹介してみたい。

(会員句)托鉢す僧の夏衣や色褪せて

 先生からは、なんだかバラバラな印象だという感想が出た。そして添削された句は以下の通りだ。

色褪せて托鉢僧の夏衣

 手が入ってみると、本当に姿の美しい俳句になったのには感心した。この域に達するのは一朝一夕にはいかないなと、道が遠いことを実感した。

 ただ、先生は慰めかどうか、以下の文を会報に寄せている。「桟雲の会としては二度目の夏になったが、個々の俳句の力の向上には驚く。日々は模索の連続とは思うが、それ自体が修練に他ならない。努力は結果を生んでくれる」。

 先生のこの言葉を励みに、俳句作りを頑張ろう。

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2013年7月 2日 (火)

№2014 句集『無口なる夫(つま)』

2013_0624_093205p6240002 先日ある会合で、Kozoさんから「女房に渡すように頼まれたのだ」と一冊の本を受け取った。奥さんが上梓した句集『無口なる夫(つま)』だ。前々から、Kozoさんの奥さんが俳句をしているとは伺っていたのだが、面識はない。

 それにしても、タイトル『無口なる夫』というのは良い。Kozoさんを知っている人ならだれでも言うだろうが、彼は【無口】とは無縁の人物だ。まるで口から先に生まれてきたような人で、しかも声も大きい。それを【無口】と表現する句集はどんなものだろうか。

 その会合はそっちのけで、早速開いてみた。奥さんの俳句の先生の【序】が載っていた。それを読ましてもらったら、彼女は平成10年から俳句にいそしんでいるようだ。すでに15年になるヴェテランだ。しかも、彼女はその俳句会の中心人物で、皆さんを主導している立場のようだ。Kozoさんと奥さんとの関係も、この【序】から窺えた。

 この本を詠んでいて分かったのだが、それぞれの句がとても良い。俳句には切れ字が大事と、耳にタコが出来るほど聞かされている。見事な切れがある。なるほどね、切れがある俳句は詠んでいても心地いいものなのだ、とあらためて思った。

 それに、言葉遣いが瑞々しいのだ。私のように使い古された慣用句しか思い浮かばないのに比べ、日本語の使い方に新鮮味を覚えた。まあ、素晴らしい。

 そして、このタイトルのもととなった句は、以下の通りだ。

無口なる夫(つま)と向き合う牡丹の夜

 私の知らないKozoさんと奥さんの関係が分かるようで、微笑ましい。

 Kozoさんの了解を得て、早速、彼女にお礼の手紙を差し上げた。私たちの俳句会報『桟雲』も同封したし、私のブログ記事№2004号も印刷して送った。

 すぐに彼女から返礼の葉書を受け取った。その葉書には以下のように書かれていた。「『無口なる夫』は『おしゃべりな夫』では俳句になりませんので、逆の考えから詠んでみました。会社時代は、本当に『メシ』『風呂』の夫で、退職したらどうなるかと心配してましたが、こんなにおしゃべりになるとは思ってもいませんでした…」。なんと素敵な夫婦だろうか。

 この【序】を読むと、毎日10句を詠むことを義務付けているそうだ。私のように、毎月提出の5句を作句するのに呻吟するのに比べて、えらい違いだ。

 矢張り、ある程度の俳句を作らないと上達しないとわかっていても、なかなか簡単に浮かぶものではない。尻に火がついて、ようやく作句する現状では、上達は覚束ないね。

【7月1日の歩行記録】

4,954歩、3.44㎞、37分、197.8カロリー

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2013年6月22日 (土)

№2004 『桟雲の会』6月定例会

 俳句の仲間『桟雲の会』の定例会が、いつもの埼玉県民活動総合センターで行われた。そういえば毎日のように通っていた県活だが、このところトンとご無沙汰している。この日は、2ヶ月ぶりくらいじゃなかろうか。

 この俳句会も3名が新規加入し、10名とずいぶん賑やかになった。それまではシ~~ンとして学究漂うような会だったが、女性二人がおしゃべりをしだすと雰囲気がずいぶん変わる。堪りかねたYamahiko先生が、「お互いのおしゃべりはやめましょうよ。質問がある時には、直接私に」と注意したほどだ。

 昨年の1月に発足した会だが、何やら俳句会らしくなってきたと思うのは私だけだろうか。先生も、この俳句会にかける思いは相当なものだ。「私は、今、俳句の全国組織【山火】の同人になっているが、ゆくゆくはこの『桟雲の会』も全国組織にしたいという夢を持っている」と話していた。

 われわれ初心者にとっては、えらい大構想でとってもついていけない感じだったが、それでも、毎月毎月参加者の上達ぶりには目を瞠るものがある。ただし、あくまでも私を除いての話ではあるが…。

2013_0621_091941p6210001  何度か話したが、私はこの会の事務局というか会報誌発行の責任者になっている。この会報もすでに16号になった。先生は心配してくれていて、「一人じゃ大変だろうから、誰かお手伝いをお願いしようか」と話していた。むしろ一人でコツコツやる方がいいと、有難い申し出ではあったが、その提案は辞退した。

2013_0622_123056p6220007  会報の表紙には、その月の【兼題】の花の写真を載せている。どうも、この写真がうまくプリントアウト出来ない。どうしたことだろうか。青っぽくなり、うまく緑が出ていないのだ。私のプリンターはCANON製だが、買って5年、今までほとんどトラブルがなかった。

 CANONのサポートセンターに電話をしてみた。「ヘッドをクリーニングしたことがありますか」と問われ、今までないなと答えた。そしたら、丁寧にそのやり方を電話サポートしてくれた。

 テスト用紙をプリントアウトしたら、黄色のインクが出ていないことが分かった。そのインクを引き抜いてみたら、PULLという用紙が付いたままだった。これが原因だったのだ。ヤレヤレ直って安心した。

2013_0621_164234p6210005  閑話休題、俳句の会は午後1時から5時までびっしり行われている。4時間を緊張状態で過ごすというのは学生以来で、これはこれで結構心地いいものだ。

 机の上には電子手帳と俳句歳時記。さらにノートを開いて、同好の人の作で良いと思ったものを書いていく。さらに、赤ペンで先生の注意点を記す。

 それにしても、植物名はよく分からない。この日も、教室で即席の【席題】を作る課題が出た。テーマは【半夏生】だと良いう。片白草だ。私には、半夏生ってどういう植物かわからない。それでも、20分で一句作る必要に迫られる。電子手帳で想像しながら、ようやく一句を作った。

 さらに、この日出た植物の名前をしるしてみよう。『額の花』、『著莪(しゃが)の花』、『擬宝珠』、『沙羅の花』、『矢車菊』、『猫の目草』、『諸葛菜』、『河骨』等だ。私は、この俳句の会でずいぶん植物の名前を知ったが、ただ、辞典を調べても『猫の目草』は出ていなかった。

 そして、作った句全部を参加者で選句する。それにしても上手な句があるものだ。他人の句なのであまり大きな声では言えないが、この日感心した一句を紹介したい。

つるばらや五分遅れの都電着く

 なんということはない句のようで、光景がよく見える。私が一票入れたら、ほかの何人かも投票していた。ある方は、「この句は良い」と最大限に褒めていた。私の句も何点か選ばれていたが、言及するほどの句ではない。

2013_0622_123226p6220008  自宅に帰り、早速次号の編集作業に着手した。次号の【兼題】は姫女苑(ひめぢよをん)だという。一体どういう花だろうか。さっそくインターネットで調べてみた。

 そして、半日かけてようやく次号の初稿が出来上がった。先生に送付して、眼を通してもらおう。

【6月22日の歩行記録】

8,543歩、5.97㎞、1時間1分、341.8カロリー

(二日間歩行記録を休んだ。雨で外に出れず、記録なしだ)

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