№650 映画【沈まぬ太陽】を観る
(C) 2009「沈まぬ太陽」製作委員会
映画【沈まぬ太陽】を観てきた。上映開始後まだ日が浅いせいか、平日のお昼にも拘らず、大きな映画館は観客でいっぱいだった。
この作品は山崎豊子の同名小説を映画化したものだ。小説も発売当時はベストセラーとなり、私も読んで感銘を受けた。。
今、日本航空の経営の危機が世情を騒がしている。そういう意味でも、ドンピシャのタイミングの上映ではなかったのか。
今日は映画の感想をお話しながら、日航の今後のあり方について考えてみたい。
2時過ぎに映画館に入って、出たのが6時過ぎだったから、4時間も映画館にいた。2時35分に始まった映画が、終わったのが5時50分過ぎだった。3時間以上の大作映画だった。普通はこんな長時間見せられると、どうしても飽きちゃうものだが、時間の長さを感じなかったという意味でも、良い映画だったのではないか。
日航のジャンボが御巣鷹の尾根に墜落した事件と、社内の労働運動を絡ませ、当時の政治家と役員の不正も告発する映画だ。この映画上映に際して、日本航空からずいぶん妨害もあったと聞く。それだけ、日本航空にとっても恥部をさらけ出す内容になっていたのだと思う。
日本航空の経営は、小説を読んだときも酷いものだと思っていたが、残念ながら、その後も一切変わっていなかったのだ。それが、今「経営危機」という形で表面化したものだと思う。
影にあったのは利権を狙う政治家の姿であり、政府の猫の目行政に翻弄されたという意味では、日航の経営者には犠牲者的な側面もあるにはある。しかし、困ったときの政府頼みで安易な経営をしてきた責任は、どうしても免れない。
社内に5つも6つも労働組合があるというのも、尋常ではない。経営に都合の良い御用組合を作った責任も免れない。さらには退職者への手厚い年金の保護。この体質を変えない限り、日航の危機はいつまでも続くだろう。
現政府も、安易に日航に資金援助するということではなく、抜本的に立て直さない限り、いつまでも同じ問題を繰り返すことになるだろう。
映画は、素晴らしくきれいな画面だった。主演渡辺謙の好演も良かったし、墜落現場も迫力があったし、主人公恩地が飛ばされた地、カラチ・テヘラン・ナイロビも良かった。
何よりも、山崎豊子の大作をここまで仕上げた、若松節朗監督に拍手を送りたい。









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